猫の慢性的な下痢や軟便と猫コロナウイルスについて

基本的に猫はあまり下痢にならない生き物なのですが、昔から一定数どうやっても治らない下痢の症状が続く猫がいました。当院ではそういった一部の猫に対して便のPCR検査を行い、猫コロナウイルスが検出され持続感染状態が疑われる10数例の猫に対してFIPの治療に使う抗ウイルス薬を用いて5日間治療を行いその全てで数年〜15年来の軟便や下痢が解消することに成功しています。また皆様、下痢が治るだけではなく「以前より見違えるように元気になった」と喜んで頂いています。

猫コロナウイルスの感染率は少なくなく特にブリーダーやペットショップ経由の猫の場合ほぼ100%で過去の感染歴があります。本来猫に一過性の下痢を引き起こし、しばらくすると身体から自然に排除されて症状と共に消えるのですが何らかの原因で猫コロナウイルスを身体から排除出来ずに持続感染状態になっている猫が少なくありません。こういった猫に対して上記の抗ウイルス薬での治療が非常に有効だと感じています。

猫の慢性的な下痢や軟便にお困りの方は一度ご相談下さい。